日本医科大学付属病院 高度救命救急センター 研修報告【Part.1】
大分中村病院 脳神経外科 石原 学(卒後5年)
高度医療人養成プログラム研修の一環として日本医科大学付属病院高度救命救急センターにて研修を行いました。
同施設は本邦で第1号の高度救命救急センターの任命を受け、東京都内を中心として年間約2000人の重症患者を受け入れており、また同施設の大きな特徴として、“自己完結型”と言われる医療体制で運営されています。自己完結型とは、重症患者の初期治療、外科的治療を含む専門治療、ICUにおける集中治療、その後のフォローアップまで同一のスタッフが担当し治療に当たります。スタッフは救急科専門医だけではなく一般外科、腹部外科、脳神経外科、整形外科など専門資格医を有するサブスペシャリティーを有するドクターと専修医、研修医がチームとなり診療に当たります。
また救急処置室には麻酔器が常備されております。その他、内視鏡やエコーといった器具も常備されておりました。救急搬送された患者を診察し、必要ならその場で処置に当たっておりました。迅速な処置が行うことができるのが、自己完結型医療の最大の利点ではないかと思われます。
また毎朝行われるカンファレンスでは、スタッフ全員で新規患者や重症患者の病状に関して活発な議論が行われておりました。カンファレンスにより、スタッフ全員で情報を共有し、精度の高い救急治療が行われていると感じました。(【Part.2】につづく)