徳島大学病院心臓血管外科での専門医研修について
徳島大学病院 心臓血管外科 中山泰介
みなさんは心臓血管外科という分野にどういった印象をお持ちでしょうか?
昨今では、テレビドラマやミステリー小説で題材として取り上げられる華々しい領域である一方で、現場は、非常に忙しくて、厳しい世界なんじゃないだろうか。と思われる方が多いと思います。
私は、愛媛県立中央病院での初期研修と後期研修あわせて3年を松山で過ごしたのち、研修医時代の指導医の縁もあって、徳島大学心臓血管外科の医局に入局しました。現在は、大学院生として臨床8割、研究2割ぐらいで毎日過ごしています。徳大心外の特徴を挙げるとすれば、小児と成人、いずれの手術も行っていることでしょうか。また、近年メディアでも注目されている動脈瘤に対するステントグラフト治療は中四国でも指折りの成績を収めています。北川教授以下、スタッフ6名という少ない人員で一丸となり、緊急も含め頑張っています。
最初の話に戻りますが、我々の取り組む分野は決して楽な領域ではありません。他分野に比べて、命の重みを間近で感じなければいけません。でもその分、生まれてすぐに手術が必要になった子が他の同級生と同じように小学校に行けたときや、非常に重症のご高齢の方が元気に歩いて家に帰れたときの喜びは一入です。若輩者の私が言うのも何ですが、心臓外科医に適性なんてないと思います。ただ、手術が好きであったり、前述のような患者の笑顔がみたいっていう情熱だけで十分だと思います。もしも、心臓血管外科に興味をもたれた方がいらっしゃいましたら、気軽に見学に来てください。老若男女歓迎します。