呼吸器外科での後期研修について(竹内大平)

 

卒後10年目、胸部・内分泌・腫瘍外科(呼吸器外科専攻)の竹内です。

私は卒後7年目に母校である徳島大学、胸部・内分泌・腫瘍外科に入局し、昨年から大学病院で勤務しています。私は徳島赤十字病院で初期研修をスタートし、そのまま8年間、日赤外科で修練しました。外科医になりたての頃は、緊急手術を中心に執刀することが多く、虫垂切除術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹膜炎手術(消化管穿孔)、膿胸や気胸に対する胸腔鏡下手術と執刀する機会を与えていただきました。手術だけではなく、救急車当直、緊急入院、癌化学療法などに忙しく、幅広い経験を積むことができ、若手同士で切磋琢磨したいい思い出です。

6年目に外科専門医を取得した後は、呼吸器外科をメインとしましたが、市中病院の外科医として呼吸器手術、消化器手術ともに症例を重ねてきました。この人にとってこのタイミング、この術式で本当にいいのか?手術適応を考えることも外科医の仕事です。私は手術も好きですが、手術を受けるという人生の大きな選択の手助けをする外科医という仕事にやりがいを感じています。医学に対する見識をもっと深めるために入局と大学院進学を決めました。

現在、大学病院で充実した日々を送っています。パンコースト肺癌や気管支吻合・再建が必要な症例は少なく、私はそのような手術の経験がなかったので、ご遺体を使用したカダバーサージカルトレーニングをさせていただきました。術前のリアルなシミュレーションにより、手術は無事終わり、合併症なく患者さんは退院されました。また、経験豊富な複数の指導医の下、呼吸機能を温存すべく精緻な区域切除にも取り組んでいます。今の外科医としての自分の仕事が好きで、今後も臨床、研究、そして教育ができるような外科医を目指して、次の10年にむけて毎日を大切にしていきたいと思います。

外科に興味のある方は気軽に相談してください。大歓迎です。

徳島大学病院 呼吸器外科 医員 竹内大平

診療科: 呼吸器外科