医学ワークショップ「チーム基盤型学習を設計する」を開催しました
1.特別講演会
日時:平成22年8月13日(金)18:00~19:30
場所:高知大学医学部看護学科棟多目的室(1F)
演題:Medical Education in the US: Past, Present, and Future
講師:ルース・レヴィン先生(テキサス大学教授)
参加者:31名
講演内容:(1)19世紀から現在に至る米国医学教育の歴史的経緯と現在の問題点,(2)カーネギー財団による現況調査報告(1910年)に基づく医学教育改革構想(Transformation in Medical Education, TIME)が提唱する医学教育カリキュラム,(3)21世紀の医学教育カリキュラムにおけるチーム基盤型学習法(Team-Based Learning, TBL)の優位性。
2.TBLワークショップ
日時:平成22年8月14日(土)9:00~18:00および8月15日(日)9:00~15:00の2日間
場所:ホテル日航高知旭ロイヤル,あけぼの(2F)
講師:ルース・レヴィン先生(テキサス大学教授)
参加者:20名(本学スタッフ5名を含む):4つのグループに組分けて実施
内容:
【第1日目】
ワークショップ1「Significant Learningとは―授業を内容重視から学習重視へと変容させる」
まず「Imagine(私は学生たちにどのような教育をしたいのか)」という内省的課題を行い,新しい学習タキソノミー(分類法)であるSignificant Learning(SL)と,SLを実践する授業の逆向き設計法についての講義を準備段階として準備確認テスト(IRAT/GRAT,4問)を実施した。続いて応用課題に取り組み回答提示カードを使用して各グループの回答を一斉に提示したあと,それぞれの論点についてディスカションを行った。
ワークショップ2「効果的なTBLモジュールを設計する」
まず事前に配布された予習資料に対するIRAT/GRAT(5問)を実施した。引き続き,応用課題“TBLモジュールの設計”に取り組み,各自がモジュールのテーマ,学習目標,シナリオを案出した。これらをつき合わせて,グループとしてのテーマ・学習目標・シナリオを選択,練り直してプロダクトを作り上げ,自グループ以外のプロダクトを閲覧し,どのグループプロダクトが最良かをグループごとに吟味した。一斉投票の後,それぞれの論点についてディスカションを行った。
【第2日目】
ワークショップ3「優れた多肢選択問題を作る」
講師のレヴィン先生より第1日目の内容に対する補足説明のあと,事前に配布された予習資料に対するIRAT/GRAT(7問)を実施した。引き続いて,応用課題1、2に順次取り組み,提示カードによる一斉回答の後,それぞれの論点についてディスカションを行った。ワークショップ2のグループプロダクト(TBLモジュールの試作)を修正するとともに,自グループ以外のプロダクトを閲覧し,“学習目標とMCQとの対応のよさ”という観点から,どのグループプロダクトが最良かをグループごとに吟味し,一斉投票の後,それぞれの論点についてディスカションを行った。