「第10回形成外科病理組織セミナー」を開催しました。
平成27年1月23日安齋眞一先生をお招きして第10回形成外科病理組織セミナーが開催されました。
今回は、「色素細胞病変の病理」というテーマで、特に臨床上最も問題となる「悪性黒色腫」と他の色素性病変との鑑別について講演をいただきました。一般的に「ほくろ」と呼ばれる「色素性母斑」を診断されている色素斑の中には「悪性黒色腫」が紛れ込んでいる場合があり、切除し病理組織検査に提出しても「色素性母斑」の病理組織診断を確実につけられるようにしないと誤診する場合があることを知りました。それは、病理専門医に病理診断を依頼した場合でも起こり得て、その結果患者が不幸な結果になった場合には病理診断を誤った病理医に責任がかかるのではなく、主治医である我々にかかってくることを知りました。皮膚腫瘍を診療する立場としては、病理医に診断を全てまかせるのではなく、最終的診断の責任は自分がとることを肝に銘じて自分でも診断する姿勢をもつことの必要性を再確認しました。