「第47回くらもとエコー塾」を開催しました
超音波センターが企画,運営して行っている超音波検査に関する講義,ハンズオンセミナーである「くらもとエコー塾」の第47回を開催しました.他の研究会で徳島に訪問中であった筑波大学病院循環器内科の瀬尾由広先生に講師をお願いして,2つのレクチャーを行いました.
講演1は,心不全をテーマに,本邦における心不全の現状とその中で心エコー検査がどういう役割を果たすべきかということをお話しいただきました.人口は減っていくにも関わらず,心不全罹患数は増えていく.心不全になる手前の糖尿病や高血圧の患者にエコー検査を行って,心不全になるような例を未然に発見し,心不全の発症を予防することが重要であることが分かりました.下大静脈を観察する重要性が再認識できました.
講演2は,臨床指標の評価方法について,ストレインを例に敬遠しがちな統計手法について,分かりやすく教示していただきました.
心不全,心エコー,統計について,研究・臨床の両面において,すべての医療関係者が将来のキャリ形成に役立つ情報を得ることができました.今回,病棟のカンファレンス室で開催したことで,いつもはあまり参加しない看護師の参加が多かったことが特筆されます.講演内容は,検査技師にとっては超音波検査士,医師にとっては超音波専門医を取得する際に役立つ情報でした.研修医にとっても,循環器やエコー検査に興味をもつきっかけになったと思われます.