「副甲状腺機能異常についてのミニレクチャー」を開催しました
会場:藤井節郎記念医科学センター2階 多目的室
講師:H. Fletcher Starnes,Jr.,MD
(Albany Medical Center・Associate Professor)
【実施概要】
ハーバード大学、スタンフォード大学を卒業され、現在はアメリカ合衆国ニューヨーク州の州都オールバニにあるオールバニ医科大学で准教授として勤務されているDr. Starnesを講師として招き、彼の専門分野である副甲状腺機能亢進症とその病態、検査法から治療法までを講義頂きました。内容としては、副甲状腺機能亢進症が引き起こす病態として高カルシウム血症と骨粗しょう症を挙げ、それぞれの症状、診断と治療について説明されました。続いて副甲状腺の発生や外科手術の歴史について述べられたあと、副甲状腺機能亢進症に対する最新の外科手術治療について説明されました。非侵襲的治療を目指してどのような術前画像検査を行い、術中にはどのような取り組みを行っているかなど、アメリカでの臨床の実情を説明頂きました。全編英語での発表、スライド枚数も56枚と非常に多く、中身の詰まった講義でした。
【成果】
まず副甲状腺機能亢進症という疾患に対する知識が整理され、海外での現状を知ることができたことが成果の一つである。手術手技についても工夫が紹介され、外科医師にとっても実臨床に役立つ情報を得ることができました。近年は国際化を目的として、日本の学会においても発表スライドの英語化が急速に広がっています。国外において自身の成果を正確に発信するうえで、英語は避けて通れないが、平時において英語での医学講義を聴く機会は少ない。今回、生の講義を聴くことでその雰囲気に慣れることができたこと、英語での発表に対する意識の変革が得られたことは参加者の今後のキャリア形成にとって有意義な成果であったと考えます。