徳島大学病院腎臓内科での専門医研修について

徳島大学病院 腎臓内科
医員 上田 紗代

初めまして。徳島大学 腎臓内科医員の上田紗代と言います。私は、徳島赤十字病院で2年間の初期研修を受けました。初期研修終了後も、さらに2年間徳島赤十字病院の総合診療科(いわゆる一般内科)で、救急疾患を主体に研修を続けました。卒後5年目を迎えるにあたり、学生の時から腎臓分野に興味があったこと、病理が好きであること、透析管理ができるようになりたいと思ったことから、腎臓内科への入局を決めました。
現在は病棟業務と透析業務を行っています。具体的には、腎炎やネフローゼ症候群の診断・治療方針決定のための腎生検や、慢性腎不全保存期の全身管理、慢性腎不全末期の透析導入などです。腎生検については、症例ごとに腎病理カンファレンスがあり、医局員全員で組織結果を評価し、治療方針を決定します。診断から治療まで幅広い知識が必要ですが、改善して透析を免れた患者さんを見ていると、とてもやりがいを感じます。また、慢性腎不全患者さんの場合は、腎性貧血や動脈硬化などの合併症があることが多く、食事療法や血圧管理など全身の管理が大切になってきます。透析にならないようにすることが第一ですが、残念ながら透析が必要となった場合も、その後の患者さんのQOLを保つために透析管理を通してサポートしていくことになります。このように、急性期から慢性期まで様々なステージの患者さんと関われることが、腎臓内科の一つの魅力ではないかと思います。
透析業務では、当科はもちろん他科に入院中の患者さんで血液維持透析が必要な方の透析管理を行っています。全病床数が696床の中、透析室はベッド数が4床と小規模なため、常に満床に近い稼働率でやり繰りしています。消化器外科手術後で絶食・輸液管理となっている患者さん、脳出血後で厳密な血圧管理が必要な患者さん、白血病の化学療法中で汎血球減少が起きている患者さんなど、様々な病態の患者さんがいます。毎週開かれる透析カンファレンスでは、主科医師も交えてそれぞれの患者さんの病態にあった透析について相談し、治療方針を決定しています。このように、他科と連携しながら、多様な疾患を経験することができます。

腎臓内科に興味がある方はもちろん、進路の決まっていない方も、ぜひ一度徳島大学病院腎臓内科へ見学に来ていただけたらと思います。気軽に相談して下さい。

診療科: 腎臓内科