徳島大学病院 血液内科での研修について『母親としての視点から』~血液内科 髙橋真美子~
卒後12年目の髙橋真美子と申します。私は旭川医科大学を卒業後、徳島大学病院で初期研修を行い、徳島大学病院血液内科へ進みました。産休などで何度かお休みをいただきながら、現在も血液内科で働いています。
血液内科では、急性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫の造血器悪性疾患に対する治療を主として行っています。
学生さん、あるいは研修医の皆様は、「全身を診る」という言葉を、研修目標として目にしたり、耳にしていると思います。
こうすれば全身を診たということは表現しにくいのですが、
当科で化学療法を行う際には、その副作用や合併症に対して対応/ケアする必要があり、「全身を診る」という文化が診療科で根付いており、自然と全身について考えられるようになります。また、疼痛コントロールなども必要になることが多く、緩和治療についても学ぶことができます。手技としては、骨髄検査のみならず、末梢挿入型を含む中心静脈カテーテル挿入や髄液検査、胸水・腹水穿刺などの内科領域で重要な処置を行う機会がとても多く、指導医の先生の下、このような手技についても身に付けることができます。
当診療科の特徴として、主治医制でなく、グループ制をとっていることが挙げられます。
診療を協力して行ったり、何か判断に迷う時は、上級医の先生に気軽に相談できる環境があります。また夜間や週末・祝日は、当番医以外は基本的にオフです。私には3人の子供がおり、子供の急な体調不良で、仕事を早めに切り上げないといけないこともありますが、他の先生方のスムーズなサポートに助けられることも多々あり、本当に感謝しています。また、温かく熱心なご指導の下、学会発表も行うことができ、とてもやりがいがあります。
病気を見ることはもちろんですが、私は、血液内科では、患者さんの生き方や人生観に寄り添うことの重要性を実感しています。患者さんに寄り添って「全身を診る」ということを意識すると、患者さんから学ぶことはとても多く、充実した日々を送ることができます。
診療について多くを述べさせていただきましたが、医師も多様性の時代であり、様々な選択肢があると思います。指導の先生方と相談しながら、研修協力病院で学んだり、基礎研究に携わってみたりなど、当科には選択肢が多く用意してありますので、興味のある方はぜひ一度、見学にお越しください。
徳島大学病院 血液内科 診療支援医師 髙橋 真美子