血液内科での研修と地域枠のキャリアについて(前田悠作)
私は地域特別枠の一期生として徳島大学に入学しました。卒後は徳島赤十字病院で初期研修を行った後、徳島大学血液内科に入局し、関連病院を経て、卒後6−8年目を徳島県立海部病院で勤務しました。
私が海部病院に赴任した時期はちょうどCOVID-19の流行真っ只中でした。あまり知られていませんが、流行当初は徳島市内の病院よりも海部病院のような僻地の病院の方が積極的にCOVID-19患者を受け入れていました。限られたマンパワーの中で未知の感染症に立ち向かうことは大変ストレスのかかる仕事でしたが、患者さんに安心して療養していただけるよう、スタッフ一丸となって取り組んだ日々は、今となっては良き思い出です。また、海部病院では総合診療や在宅医療の経験もさせていただきました。主病態だけでなく、合併症のケアや生活背景への介入など、多角的な視点から患者さんにとって最もよい治療・療養の形を考える、ということの重要性を学びました。
昨年度からは徳島大学病院に戻り、再び血液内科の専門診療を行っています。血液内科の魅力は、診断から治療まで一貫して患者さんと関わることができること、抗がん剤の感受性が高く、治癒を目指すことも可能なことだと思います。本年7月には、造血幹細胞移植、免疫細胞療法を専門とする松岡教授が就任され、全国トップレベルの施設になるべく、スタッフ一丸となって診療に励んでいます。個人的には、総合診療の経験から得た知見を専門領域にも活かせるように意識して頑張っているところです。
まとまりのない内容となってしまいましたが、我々の医局はアットホームな雰囲気を売りにしていますので、お気軽に見学にお越しください。地域枠に関する質問についても対応させていただきます。
医局員一同、お待ちしております。
徳島大学病院 血液内科 前田悠作